相続登記をしないで放っておくとどうなるのでしょうか。

(質問)

五年前に父親が亡くなり不動産を相続しましたが、名義変更ができていません。相続登記をしないで放っておくとどうなるのでしょうか。
(回答)

不動産について相続が発生すると、不動産の所有権を取得した相続人は、相続を原因として、自身の名義とする移転登記の申請をすることができます。この申請には、これまでは期限が設けられておりませんでした。そのため、名義が被相続人のままとなり、所有者が不明な土地が多数発生するようになりました。
このような所有者不明の土地の発生を防ぐため、令和三年四月二十一日、相続登記を義務化する不動産登記法の改正がされました。これにより、相続により所有権を取得した者は、相続の開始があったことを知り、かつ、所有権を取得したことを知った日から三年以内に、所有権移転登記を申請しなければならなくなり、正当な理由なく登記申請を怠ったときは、十万円以下の過料に処せられることになりました。義務化は、施行日である令和六年四月一日以前に発生した相続にも適用され、施行日から三年以内に登記申請をしなければなりません。
五年以上前に死亡した父から相続した不動産について、現時点では、登記の申請義務はありませんが、令和六年四月一日以降、同日から三年以内に、移転登記の申請をしなければ、十万円以下の過料が科される可能性があります。この点、相続人が、登記官に登記名義人について相続が開始した旨と自らが登記名義人の相続人である旨を申し出ることで、登記申請義務を履行したとみなされる制度も設けられました。施行後直ちに登記申請ができないときは、同制度を利用することを検討してください。(担当弁護士:井上志穂)※訂正…前号の最後の一行に文字の抜けがありました。正しくは以下のとおりとなります。「~を選択されるのが良いと思います。」 担当弁護士 井上 志穂
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