私の家は道路に面していません。以前は玄関側の階段を上り道路に出ていました。その階段は使用している3軒の共有と聞いていましたが、そのうち1軒が舗装工事をしたから通らせてもらえなくなりました。今は裏の家の敷地を通って道路に出ていますが、階段を使用できないのが納得できません。どうしたらよいでしょうか。

(質問)

私の家は道路に面していません。以前は玄関側の階段を上り道路に出ていました。その階段は使用している3軒の共有と聞いていましたが、そのうち1軒が舗装工事をしたから通らせてもらえなくなりました。今は裏の家の敷地を通って道路に出ていますが、階段を使用できないのが納得できません。どうしたらよいでしょうか。
(回答)

各共有者は持分に応じて共有物の全部を使用することができるので(民法二百四十九条)、あなたは今までのように使用し、通行を行うことが可能です。
 舗装工事前後の状態が不明ですが、工事後、道路に出るための通路であることを廃止し、駐車場に変えてしまう場合など、共有物の性質または形状を変えてしまうことは、共有者全員の同意がないと行うことができないので(民法二百五十一条)、このような場合には原状回復を求めることができます。
 階段の修復または改良として舗装工事を行ったような場合であっても、工事をしたお宅が一方的にあなたの階段使用を拒絶することはできないので、上記のとおり今までのように通行できますが、修復または改良の場合には、あなたも工事の費用を負担しなければならなくなる場合があります(民法二百五十三条一項)ので、注意してください。


担当弁護士
加藤 修一
カテゴリー: 隣家トラブル