三浦市社会福祉協議会|三浦市社会福祉協議会について

各種報告書・計画書

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社会福祉法人三浦市社会福祉協議会 平成29年度事業報告書並びに収入支出決算書(案)
三浦市の高齢者を取り巻く環境を俯瞰すると、決して安穏としてはいられない―というのが、衆目の一致するところではないだろうかでしょうか。国交省が公表した公示地価(平成30年1月1日時点)でも、三浦半島の下落傾向は顕著で、お隣の横須賀市と共に下落率のワースト10を独占してしまいました。実質所得の伸び悩みが、不動産取引を低調なものとし、住宅地の価格を抑制している―というのが専らの見方のようです。超少子高齢化、人口減少、地域経済の低迷といった負のスパイラルが、その要因であることは、容易に想像がつくわけですが、こうした悪条件が、「どうせ…。」といった、ある種の諦観を招くのかも知れません。事実、地価の下落は税収にも跳ね返ります。いずれにしても、この三浦市において、手放しで喜べるような光明を見いだすのは難しい―というのが実情です。 
そうした中、「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律(地域包括ケアシステム強化法)」が、平成29年5月26日の参院本会議で可決・成立しました。これによって、どの自治体においても、当該地域社会の特性に応じた「地域包括ケアシステム」を構築することが強く求められるようになったのです。地域包括ケアシステムとは、「高齢者が要介護状態になっても住み慣れた地域で自分らしい生活を最期まで送れるようにサポートし合う社会システム」のことで、自助、互助といったシステムの骨格部分の形成を住民に委ねられていることを特徴とます。
一方で、この領域が脆弱では、強固な仕組みを構築することはできません。
当法人では、従前から「地域包括ケアシステム」の構築を推進してきたわけですが、その立場からすると同法は、まさにそれを後押ししてくれる法律だといえます。これを受けて当法人では、神奈川県のCHO(健康経営)構想に逸早く賛同し、健康増進の重要性を唱えるとともに、この理念を地域包括ケアシステムの土台づくりに役立てようと事業展開を図ってきました。未病センターの設置とそれを能動的なものとする“未病サロン(主張未病センター)”を市内各所に設置する試みは、その取り組みの一環でもあります。
超高齢社会と対峙するにあたって、健康寿命を延ばすという行為が、現時点で最も有効な選択であるとするなら、それ相応の覚悟と心構えが必要となる―というわけです。住み慣れた地域社会の中でどのように生きていくのか―という選択を住民の側に戻すことこそが、地域包括ケアシステムの本質だからです。どこかの時点で住民自らがそのことに“気づき”覚悟を決めなければならない“とき”が遂にやってきたのです。 このように「住民主体」の取り組みが期待されている中で、それこそ「住民主体の原則に則って」活動してきた社会福祉協議会が手を拱いているわけにはいきません。行政の取り組みを強力に後押しし、地域包括ケアシステムの構築に寄与したい―という強い“決意”が常に我々の活動を支えてもいます。一方で、その解決策が簡単に用意できるものではないことが我々を悩ませます。紋切り型であったり、先進事例の単なる模倣を許してくれないからです。地域社会の中には、高齢者の問題だけでなく、障害児者の問題、貧困、権利擁護、インフラの整備など、既存の制度や枠組みでは解決をみない課題が複雑に絡み合っています。決して“押し付け”ではない地域住民による地域住民のための「地域包括ケアシステム」をこの三浦市において構築することが、今ほど強く求められているときはないのです。
ともあれ、平成29年度は、昨年度以上に「地域包括ケア」について考えさせられる年でした。
最後になりますが、各方面のご尽力により、とりわけ担当職員の並々ならぬ働きにより、年度内に「三浦市社会福祉協議会共生サービスセンター暖館(あったかん)」の開所に漕ぎ着けることができました。まさに欣喜雀躍の思いです。

平成30年5月
              社会福祉法人三浦市社会福祉協議会
               会 長  川 﨑  喜 正

目 次
市民・会員の皆様へ
重点目標の進捗に関する解説
会計区分
事業報告
平成29年度決算書
基本財産及びその他の固定資産の明細書
寄付金品収入明細書
平成29年度 会費納入表
監査報告

詳細につきましては下記のpdfにてご覧ください。

平成29年度社会福祉法人三浦市社会福祉協議会事業報告並びに収入支出決算書

平成29年度事業報告並びに収入支出決算書(案)

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