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セクハラ問題

三浦市社会福祉協議会常務理事の佐藤千徳です。
本日付の神奈川新聞に秦野市内の知的障害者援護施設で、男性職員が実習に来ていた女子短大生にセクハラ行為に及んでいた-という記事が掲載されました。この男性職員のやらかしたこと自体は、卑劣極まりない悪行なのでしょうが、それにしてもどうしてこうした事件が後を絶たないのでしょうか。僕は思います。それは偏に「セクハラ」に対する法人の認識の欠如なのではないかと。法人自体が、この問題を軽視しているということです。自戒の念も込めて僕はここに書き留めます。この問題は、一職員の問題などではなく、それを許してきた法人の体質の問題なのだと。新聞によるとこの職員は39歳だといいます。まさに中堅職員です。彼がこうした行為に及んだ背景など僕に知る由はありませんが、しかし、職員の質の問題について言及しないわけにはいきません。この男性職員がそうだったというわけではなく、安い賃金、不安定な身分保障、過酷な労働条件が、それに携わる人そのものを疲弊させる、破壊するといったことは、あながち「的外れ」な表現ではないのです。法人の責任はここにあります。職員の質を高めるために、どれだけ真摯に取り組んだか。一方、3K低賃金が「福祉職」の一般的なイメージであることも事実です。だからこそ僕は「社協マン」を憧れの職業にしたいと切望しています。お金のことばかり言いたくはありませんが、低賃金では優秀な人材は集まりません。志だけでは続かないのです。今や理事者の立場にある僕は、日々「どうしたら新たな財源を得られるか」を考えています。それが、職員の質を高めることと乖離しないと思うからです。もちろん研修制度の充実や日々の自己研鑽は不可欠ですが…。

話しがだいぶ横道に逸れました。誤解を恐れずに言うなら、セクハラの問題は、我が職場でも身近な問題です。顧問弁護士の狩倉先生にお願いして、役職員を対象に勉強会を開催させていただいたこともあります。非常に有意義な勉強会でした。この勉強会以降、女性職員はこの問題をタブー視することなく、声を出すようになります。「今の発言問題ですよ」とか「あっ、今の発言イエローカードだ」といった具合に(当然、男性職員が女性職員に注意を喚起する場合もありますからね)。セクハラの問題は「それがセクハラ行為」であることに、当該行為に及んだ本人が気付いていないことにもあるような気がします。襟を正さなければなりません。そして、法人は職員の「質を高める」ことに傾注しなければならないのです。

http://karikura.air-nifty.com/blog/2008/09/post-120d.html

セクハラに関する理解を深めたいという関係各位は、一度本会の顧問弁護士、狩倉先生に相談するといいかも知れません。